
地下鉄に乗ると名物おじさん・おばさんも目につきますが「債務を整理して借金ゼロにしませんか?」という車内広告もやたら目に付きます。テレビCMもラジオCMも多くなっています。
経済状況が最悪で広告掲載料の価格が落ちているのも影響しているかもしれない。司法書士事務所・行政書士事務所の仕事にしては、広告投資が回収できるほどのマーケットが潜んでいるのだろう。50万円返還を勝ち取ってその受取手数料はいくら?などと考え込んでいたら降りる駅を通り過ぎてしまいました。
かつては消費者金融のポケットティッシュを天文学的な数量で生産・販売していることがあって消費者金融で借り入れる利息の落とし穴を知っています。金利を考えると借りるほうが馬鹿を見るのは明らかです。法律で受け取り利息利率のグレーゾーン規制を施行されて業界の業績は悪化しています。無担保に近い借金などするものではありません。借りたほうが悪いと思っているくらいです。借りた金は返すものです。
司法書士や行政書士は弁護士と違ってかなり単価を低く設定して大量の顧客を獲得しなくては採算が取れないだろうと最初はそう思いました。そのくらい債務者が多いのでしょうか?行政・司法書士事務所の正義ぶった広告は嫌いです。Vシネマに登場する浪速金融列伝の萬田銀次郎はどう思っているのでしょうか?元金を十分に上回る返済をしているならともかく、未返済の借りたお金がゼロになるような誤解を与えているように思います。司法書士・行政書士事務所の印鑑を押した書類を送れば済む話なのか?考えたら恐ろしい話です。たたでさえ怖い闇金融を相手にするのですから。
調べてみると特定調停制度という自己破産しなくても債務を圧縮する法律制度を彼らは大いに債務者に利用させることで司法書士や行政書士の平均年収が300万円足らずだったのがやり手になると六千万円の年収を優に超える強者まで存在する仕掛けがあります。この制度をインターネットで紹介したのが金森重樹氏だといわれています。メール相談でも課金制を取っている事務所が多いのです。本着手を依頼するまでに小額な金員を払わされているのです。相談料無料の看板を揚げている事務所もありますが建前だけのようです。インターネットがもたらした莫大なスケールのビジネスモデルです。相談料と特定調停申し立て書類作成と執行手数料はITを使って大量の案件を少ない労力で稼ぐシステムがここにあります。
その行政・司法書士事務所から広告用のポケットティッシュを受注する機会も多くなっています。流行の黒原紙を使って「ブラックマネーには気をつけましょう!」などと駄洒落なコピーが入ったティッシュを作っている私もきっと片棒を担いでいるのでしょう。
本日の読書:1/412冊目 堺屋太一著 次代思考の座標軸 PHP
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